FXでは、「どの通貨ペアを選ぶのか?」ということが非常に重要になります。
日本人なので円絡みの通貨が良いということはありません。
大きな幅で動く通貨ペアもあれば、あまり大きくは動かないペアもあります。
スプレッドの幅が広い通貨ペアもあれば、狭い通貨ペアもあります。
今回は、通貨ペアについて書いていきます。
3つのFX用語の補足
まず用語の補足説明です。これを理解していれば、今回の内容は難しくありません。
ボラティリティ
先に記した、動く(変動幅)をボラティリティと言います。
上記の下限と上限の動きの幅のことです。
大きく動く場合を「ボラが大きい」などと使われます。
スプレッド
スプレッドは、取引時の「買い」と「売り」の差のことを指します。
FXトレードでは、下記のように
青字がSELL(売り)で赤字がBUY(買い)です。
この価格の差がスプレッドと言われます。
上記の場合、売りで入れば141.67からスタートし、すぐに決済しようと
すれば141.72での決済となり0.05銭の損失が出るということです。
買いでも同様になります。要するにこの幅が小さい方が、含み益(利益に変わる)
のが早くなるということです。
スワップ
スワップは、通貨ペアにおける金利差のことで、
スワップポイントは、通貨ペアの金利の低い方を軸に
金利の高い方との差で、1日毎にポジションを保有していれば、
利息がもらえます。
例えば、ドル円ですと円の金利よりドルの金利の方が高い状態
であれば、買いのポジションで保有して1日が終わると数円の利益
を得る事ができます。逆に、売りのポジションで保有して1日が
終わると、数円の損益が発生します。
これがスワップと呼ばれます。デイトレード、スキャルピングトレードなど
日をまたがない短期売買では、発生しません。
どのような通貨ペアがいいのか
FX証券業者の広告を見ると、スワップを謳っているものをみかけます。
例えば、最近ではトルコリラを扱っているFX業者は、「スワップが高い!」
と、トルコの高金利によるスワップ差で稼げる!ような広告をよく見かけます。
長い期間、長期保有を目的としたスイングトレードで、上昇相場であれば、
良いとの見方もできます。
しかし、為替市場において、トルコリラ円は、市場参加者が少なく、
それだけ大きく変動してしまうリスクが高いということになります。
長期保有していても、急な変動で元本が大きな含み損になることも
あるということです。スワップ(金利差)で稼ぐということは、
1日保有し続ければ、それだけの利息差を得ることができますが、
その間に変動する為替相場にも耐えなければなりません。
スワップが大きいからと選ぶ必要は無いと考えます。
ボラティリティに影響するのは、市場参加者の人数(金額)と
市場参加者の動向です。参加者が多ければ多いほど、チャートの規則的な動き
が発生しやすく、テクニカル分析が容易になります。また、変動幅も小さくなる為
リスクの発生要素が少なくなります。
FXは大きなリスクをとると損失を発生させてしまう割合も大きくなります。
いかに小さなリスクでトレードを続けるかをよく考えた方が、資産を減らすことなく
ココロの動揺を小さくする事ができるのです。
このことを踏まえて考えてみると、オススメの通貨ペアは、
テクニカル分析がしやすく、変動幅が大きすぎない
通貨ペアとなるのではないでしょうか。
スプレッドに関しては、できればあまり大きくない方が良いです。
特にレンジ(チャートで上下幅があまりない状態)の状態の時は、
スプレッド幅が大きいとプラスにはなりません。
つまり稼げない、リスクが大きいと言うことになります。
結論としては、3点です。
①スワップはあまり気にしない
②ボラティリティが適度に出やすい通貨ペア
③スプレッド幅が大きすぎない通貨ペア
通貨毎の特徴を把握しよう
勝ちやすい通貨ペアの特徴がわかったところで、
それぞれのチャートを実際に見ていきましょう。
チャートを見るポイントは、2つです。
①変動幅(ボラティリティ)があるかどうか?
②スプレッドは広すぎないか?
例えばドル円です。
ドル円は、取引量が大きい通貨ペアですので、テクニカル分析は
しやすい通貨です。しかし、ボラティリティはそれほど無いといえます。
スプレッドはどのFX会社でも最小を謳っている会社も多くあるのが特徴です。
すぐに小さい勝ちを取りにいくことはできやすいです。
大きな要因(ファンダメンタル)があった時には、大きく動きますので、
良いと思います。(リーマンショック時、アベノミクス発令時等)
大きく動く通貨でTOPなのは、ポンド(GBP)絡みの通貨です。
ポンド円、ポンドドル、ポンドオージードルが特にテクニカルも効いており、
よく変動します。ユーロポンドは、あまりボラティリティが出ません。
ポンドとユーロで比べると、ユーロ円よりポンド円のほうが、
ボラティリティは出やすいです。
ポンド絡みの通貨も10年以上前は、1日に2~3円ほど動くこともありましたが、
現在では、1円以内の動きになっていますので、それほど危険性は高くありません。
適度にボラティリティがあったほうが、勝ちやすいですのでそこは大切です。
他の通貨では、ニュージーランドドルや南アフリカランドや中国人民元など
FX証券会社は、様々な通貨を扱っています。
ただ、特に新興国通貨は不安定であり、リスクが高いと言わざるおえません。
人民元は、今後安定してくる可能性もありますが、まだ時間はかかりそうです。
まとめ
FXトレードをする目的は、リスクを最小限にして資産を増やすことです。
リスクがあることを少しでも排除する為に、
安定している通貨、テクニカルが効きやすい通貨、でもボラティリティがある
通貨ペアを選びましょう。
オススメは、ポンド円、ポンドUS、ポンドオージードル、ドル円あたりです。
以上参考になると幸いです。
最後まで見て下さりありがとうございました。
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